top of page

中心位と習慣的咬合位

顆頭安定の における力の分散
水平的な顎位は顎関節により決定される顆頭安定位(中心位)が基準となり、前項で示したように側頭骨関節窩(下顎窩)と関節結節に対して下顎骨の下顎頭が関節円板を介して適合した位置です。(略)
この状態で力の分散が最も効率よく行われ、局所へのメカニカルストレス(力学的負荷)の集中が最小となるため、顆頭安定位は生理的に最も大きな力に抵抗できる顆頭位であり、この位置が咬頭嵌合位と一致していることが臨床では重要です。

引用:新版 小出馨の臨床が楽しくなる咬合治療,監修 小出馨,デンタルダイヤモンド社,2019,51頁



歯科業界で働き始めて、この顆頭安定位(中心位)の採得を見ない日はない。


もう、最初は、全く分からず、大混乱も何も、とにかく見てるだけ。


まさに昭和初期の背中を見て学べ。のレベル。


いわゆるHOW TOなどなく、先代から伝えられてきていることを忠実に行い目の前の患者さんの生体を捉えながら誠実に治療を行っていく。


これに徹していた。


何がどのように作用しているのかを患者さんに理解してもらいながら、結果として不調を解決する。この作用が体と口の土台として大切か、ということをまさに自身の体でも体感し、現在に至るまでの患者さんの反応を見て思う。


それから、専門家か専門家でないを別にして、とにかく専門書を読んでみて解読不可能なところは院長に確認しながら今日まできた。


ある程度専門的な勉強をすることで、さらに見えてきたところと見過ごすところがある狭間にもがいているこの数年だが、この引用元である小出先生の本の一文を読んだ時にしびれた。


咬頭嵌合位と中心位の一致が臨床でどの程度検証されているのか。


義歯作製だけでなく、小さな補綴作製においても欠かせない。


しいては、かみ合わせを育てる段階である小児からそれを見届けていくことが私たちの役割の一つと実感している。


 

「診査・診断」から始まる。

口腔機能の育成、維持、回復、安定を目標に中心位と習慣的顎位を見抜く。

どのような治療法にも顎位をみることの大切さを学ぶ。


誰かの手技手法を否定、批判することは望むところではなく、患者さんのより良い状態を目指して今後も努力し続ける院長のもとで私も研鑽を積んでいきたいと思います。


歯科医師、歯科衛生士、歯科医療従事者の方、一緒に勉強しませんか✨

bottom of page