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表情筋の運動がもつ力

歯科治療で顎口腔系としての包括的な認識が当たり前となっている背景には、舌筋、表情筋、口腔外に及ぶ筋肉による運動機能と口腔内の歯、歯周組織との相互関係が明らかとなってきているからと考える。


口腔機能低下症、口腔機能発達不全症、顎関節症、虫歯、歯周病、歯の破折、歯根嚢胞などさまざまな病態の因果関係は複雑に絡み合っていてあらゆる角度から精査が必要だとつくづく思う。


虫歯治療、歯周病治療を行うときでも、もはや表情筋、咀嚼筋を無視できないということで…


患者さんの生活習慣での姿勢や動きによる態癖の把握は欠かせない。ついつい、歯の症状に着目して歯肉の出血、腫脹などの炎症や歯槽骨の吸収の現症に私は、焦りを感じてしまう。


ひと呼吸おき、様々な角度からのヒアリング、評価、観察力は今後も積み重ねていく。



…骨格筋である以上は手足の筋肉と同様に、使わなければ機能が低下していきます。特に表情筋の7割が口輪筋の影響を受けていることなら、口輪筋の動きが悪くなれば顔全体の表情筋の動きも悪くなり、喜怒哀楽の表情をうまくつくれなくなってしまいます。つまり、表情が乏しい顔になるということです。

…口輪筋がしっかり動くようになれば頬筋も動くようになり、それにつながる表情筋の動きも良くなります。そして、結果的に表情筋が豊かになってくるという仕組みです。30種類以上もある筋肉を単独できたえるはのは大変ですが、口輪筋を鍛えることで効率よく顔全体の筋肉が鍛えられるようになるのです。

子どもの不幸は「口腔」から始まる,歯学博士 石塚泰男,幻冬舎,2019,149頁



複雑な治療、複雑な原因が絡み合う中で、最終てきに共通することは、シンプルで患者さんの治りたい、良くなりたいという気持ちを引き出すことと動かなくなると動かせなくなるということである。


 

「診査・診断」から始まる。


口腔機能の育成、維持、回復、安定を目標に中心位と習慣的顎位を見抜く。


どのような治療法にも顎位をみることの大切さを学ぶ。


誰かの手技手法を否定、批判することは望むところではなく、患者さんのより良い状態を目指して今後も努力し続ける院長のもとで私も研鑽を積んでいきたいと思います。


歯科医師、歯科衛生士、歯科医療従事者の方、一緒に勉強しませんか✨

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